「付け場」の意味とは 〜すし職人と他の料理人の違い〜
名古屋の出張料理・出張寿司といえば!愛知県名古屋市・春日井市を中心に店舗を持たないフリーランスで活動する出張料理人のガンジーです。本格的な江戸前鮨にこだわった、目の前で職人が握る出張江戸前鮨をメインにしています。よろしくお願いいたします
突然ですが、すし屋のカウンター内部のことを、「付け場」と言います。
おすしは元々発酵食品で塩と米で漬け込んだ「なれずし」を起源としており、そこから酢を用いた「はやずし」、江戸時代の「握りずし」へと進化していきます。
おすしを漬け込む場所=「漬け場」から来ているという意味と、おすしを握ることを「つける」と言うこともあり、その両方の意味から「付け場」と呼ばれているようです。
すし屋のカウンターって、全部見れるようになってますよね。お客様のカウンターテーブルと職人が調理するテーブルが平行で段差がない。
お客様と職人のテーブルの間にネタを冷蔵保存する冷蔵庫を置いている店もありますが・・(あれは手元を見せないようにしていると聞いたことがあります。)
おすしはカウンターでその場で握ってもらうのと、調理場の奥で握ったものをテーブルまで運んでくれるのと、どちらがいいでしょう?
おそらく、ほとんどの人がその場で握ってもらうほうがよいと答えるのではないでしょうか。
でも例えばイタリア料理でペペロンチーノを目の前で茹でてくれないと嫌だとか、中華でチャーハンを目の前で調理してほしいとは別に思わない。
なんでだろうか、少し考えてみましたが、「清廉潔白」の証明なんじゃないかと。
というのは、おすしは基本的には(仕事を加えたとはいえ)生またはそれに近い状態を人の手で直接触って握っていく行為です。近い料理に「おにぎり」がありますが、「おにぎり」を直接人の手で握られたものは少し抵抗がありませんか?
どうしておにぎりがダメで、すしはいいのか、というとすし職人に対する信頼があるからだと思っています。
あえてフラットな付け場にして全ての調理工程をお客様に開示し、どんな状態の魚肉をどう調理して仕上げるのか、切り方、汚れ、段取り、整理整頓など細かいところもみられます。何も隠し事をしないからこそ、安心安全を提供できるとも言えるのではないでしょうか。
それこそ、寿司という文化ができてから、長い年月の間で何万何十万の寿司職人が積み上げてきた偉大な仕事の成果ではないでしょうか。
だから職人は寿司が握れるだけではダメっていうのは割と合っていて、寿司職人の積み重ねの上に成り立ってる商売っていう覚悟と自信がないと務まらないんじゃないかと思うわけです。
新しいことはドンドンやるべきだけど、寿司に対する長年の信頼が崩れたら仕事自体なくなっちゃうからね。偉大なる日本の食文化の一部を担ってるって思ったら、仕事にも一生懸命になっちゃいますね。
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