鮨ネタの紹介
愛知県名古屋市・春日井市を中心に出張江戸前鮨をやっている出張料理人のガンジーです。
先日いつもお世話になっている春日井市勝川商店街にあるロック喫茶「此処じぱんぐ」にて、
完全予約制の江戸前鮨コースの出張にお伺いしました。
二部制となり、前半19:00から8名様、後半21:30から3名さまの合計11名様にコースをお出ししました。
当店のコースは、
前菜の盛り合わせ、お造り、一品料理(今回は蒸し物)をお出しし、その後握りを8種類ほどお召し上がりいただき、最後に暖かい椀物で閉める。
というような形になっております。
コース提供中はなかなか写真を取ることができないのですが、今回は友人がお鮨の写真を取ってくれたので、普段よりも少し細かく解説を交えながらご紹介させていただこうと思います。
長崎県産魴鮄の昆布締め
魴鮄(ほうぼう)という白身の魚で、旬は秋から春です。
下記のリンクにあるように、赤い魚でヒレが綺麗な色をしています。
魴鮄の名前の由来は砂底を泳ぐため「這う魚」が訛ったとも、鳴き声が「ほうぼう」と聞こえるとも。
リンクに書いてある通り、アラからいい出汁がでて美味しいのですが、刺身でも美味しいです。
しつこくない脂と歯ごたえが楽しめて、寿司ネタとして合います。
今回は軽く塩をした後に片面のみ昆布で寝かせました。上には塩昆布を少しだけ載せてます。
和歌山県産真鯵の酢通しこれはおなじみですね。安くて美味い、最高の魚です。
25cm~30cmくらいの中アジでした。脂がぎっしりというよりは、さっぱりしている個体でしたね。
酢締めのようにしっかり酢を効かせるのでなく、数秒酢に浸す酢通しでお召し上がりいただきました。
酢通しの効果は、表面を酢で覆うことによって酸化を防ぎ、中は生の食感を味わえることです。
中に葱玉を射込んでいます。回転寿司なんかだと、上にネギと生姜が載っていると思うのですが、あれだと醤油つけるときにこぼれないですかね?
漬け鮪
漬け地の浸透をゆっくりさせるために、表面を湯に通し、固めています。
なぜそうするか?
保存性を高めるために、漬けにするわけですが、生のまま浸すと醤油が入り過ぎてしまうためです。
その昔、江戸前鮨は鮪は下魚と呼ばれ、脂が多いものは避けられていました。鮪もさっぱりとした赤身部分が好まれたようです。
トロなんかは捨てられていた。。。みたいです。
上には辛子を載せています。辛子の酸味がいいアクセントになります。
北海道帆立の白醤油炙り
北海道の生帆立を三河発祥の白醤油で洗い、炙ります。
白醤油とは?
通常の濃口醤油は、原材料に大豆が多く使われているのに対して、白醤油は小麦の分量が多いです。
色が薄く、独特の香りが立つ調味料です。
醤油の味が続いたり、口のシーンを切り替えて飽きさせないように濃淡のバイオリズムをつけたりします。
変化がつきやすい白醤油は、よく多用します。
小麦で醸された白醤油の香りが炙りで引き立ち、好評でした。
北海道厚岸の塩水ウニ
塩水ウニとは?
通常ウニはミョウバンという添加物を使用しているものが多いです。板に載っているものが多いと思います。
なぜならウニはデリケートな食材なため、輸送時の煮崩れや色の変化を防ぐために使われているのですが、場合によっては、
苦味の原因になる場合があります。(もちろん、ミョウバンが入っていても苦味が全くないものも数多くあります。)
塩水ウニは、板ではなく、プラスチックの密閉容器に海水と同じ濃度の塩水とウニが一緒にパックされています。
それゆえ、形が崩れやすいという点はありますが、添加物が入っていない本来のウニの味を楽しむことができます。
私は塩水ウニが美味しいと思っているので、出しています。
ウニの香りを感じて欲しいので、軍艦ではなく、レンゲに載せて出しています。
塩水ウニは、固さがないので、握るとすぐ崩れてしまいます。レンゲに載せた方が食べやすいと思ったので、そうしています。
香りを引き立たせるために、中にアオサを射込み、上から土佐酢のジュレをかけています。
茹で海老
今回は、養殖のブラックタイガーを使用。ブラックタイガーといえども、茹で方に注意すればプリプリとした歯ごたえと
甘みがあって美味しいと思います。
中に黄身酢おぼろ(玉子に酢と砂糖を混ぜて水分が無くなるまで煎ったもの)
上に焼き甘エビのおぼろ(甘エビを殻のままカラカラになるまで焼いてすり鉢で擦ったもの)
を入れています。
オボロがあると風味が加わってさらに美味しいと思います。
煮穴子
背びれをとって、湯引きして、血合いを掃除して、滑りをとって酒、砂糖、みりん、醤油で煮ていきます。
ツメダレは骨を焼いて、頭と一緒に煮汁で煮詰めていきます。
笹の上で炙って香りをつけてから握ります。
ちなみに、捌くのは魚屋さんにやってもらっています。
関東は背開き、関西は腹開きのようです。
なぜか?
武士が多かった関東では腹開きは切腹を連想させるから、背開き。
商人が多かった関西では「商売は腹を割って話そう」ということから、腹開き。
だそうです。
名古屋は? 市場でさばいている人を見ると、腹開きが多いですかね?
干瓢巻き
かんぴょうとは、夕顔という植物の果実部分の皮を乾燥させたものですが、
夕顔の実ってあまり馴染みがない気がするんですが?
こういう果実です。
日本の生産の8割は栃木県のようです。
関東の炊き方で、真っ黒に仕上げています。
出汁で炊いたりすることもあるのですが、私は砂糖、酒、醤油で炊いています。
以上、鮨ネタの紹介でした。
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