使用している酢について
本日のテーマ。「お酢」です。
すし屋に欠かせないお酢。多種多様なお酢がある中、すし屋はどのようなお酢を使っているのでしょうか。
お酢について
お酢は醸造調味料で、和食に限らず色々な国の料理で使われています。
お酒に酢酸菌が入り、発酵して酸っぱくなったものがお酢で、紀元前4000年くらい前からワインを発酵させた酢を使って漬物を作ったとか。
色々な種類がありますが、大きく分けると穀物を使って作られた穀物酢と、果実を使って作られた果実酢に分かれます。
穀物酢の中でよく聞くのは、米酢、黒酢、粕酢、ミツカンの緑色の酢(いろんな種類の穀物の酢)が代表です。
果実酢は、リンゴ酢、ワインビネガー、バルサミコ酢などが有名ですね。
米酢と穀物酢ってどう違うのか?
家庭によくある穀物酢と米酢。
穀物酢はミツカンの青い瓶が有名。サッパリ、スッキリした味わいで香りは少なめ。和洋中どんな料理にも使えますが、酢がちょっとキツく感じるかもしれません。まろやかにしたいときは水で割酢にしたりします。
米酢は米が原料なので香りが高くまろやかな甘みが特徴。そのため、和食や寿司の酢として使われます。熱を加えると香りが飛んでしまいます。
酢締めや合わせ調味料を作るときにのベースとなります。
ご家庭で酢飯を作るときは米酢がオススメです。ここに砂糖と塩を合わせるわけですが、これは千差万別です。
ネットにたくさん分量が載ってますので参考にするといいかと。
ガンジーの分量は非公開ですが・・・出張料理呼んでいただけたら、お教えいたします(笑)
ガンジーの江戸前鮨でシャリに使用している酢について
ガンジーは二種類の酢を使い分けています。
1. 有機純米酢「老梅」
福井にある合名会社河原酢造の酢を使っています。
JAS認定有機栽培された米から作られた純米酢を使用しています。
酢は酒から造られますが、酒を造る工程から、国産の有機米にこだわって造っているそうです。
米酢は実は1000ml中に40g米が使われていれば米酢と名乗れます。そのため、米以外の原料も使われています。
「純米酢」は100%米から作られた酢のため、香りがとても良く、ツンとした酢独特の匂いがほとんどなく、そのまま飲めるほど美味しいです。
米を使うすしに、純米酢を合わせるとまろやかでコクがある美味しい酢飯ができます。
甘みがあってふくよかな旨味が広がるので、季節問わず使えるお酢だと思います。
2. ミツカン 三ツ判 山吹
「赤酢」と呼ばれる黒酢のような色をしているお酢です。これでシャリを作るとほんのり赤茶色になり、炊き込みご飯のような色になります。
なんと210年前からあるミツカンの始まりとも呼べるお酢です。伝統と歴史を受け継ぐ純米粕酢です。
【赤酢とは?】
酒粕を原料とした酢で、黒酢のような色をしています。米酢や醸造酢に比べてまろやかでコクがある印象です。アミノ酸の含有量が他の酢と比べて豊富なため、旨味が多い。またそれ自体に甘みがあるため、シャリ酢を作る時に塩しか加えません。(砂糖を加えるところもあります。)
シャリ酢は意外と砂糖をたくさん使うため、シャリを食べ過ぎると喉が乾いたり、重たくなってきたりしがちです。僕が作る赤酢シャリは塩しか加えないのでさっぱりしており、夏によくお出ししています。
江戸前鮨は鮨ネタにすでに味が付いていたり、江戸風に濃い味付けだったりするため、さっぱりとした粕酢も大変美味しいです。
また、実は赤酢と江戸前鮨には深い関係があるのです。
赤酢と江戸前鮨の関係について
お酢の会社といえばミツカン。このミツカン、本社は愛知県の半田市にあります。
ミツカン創業者は中野又左衛門。私費で人材や資金を集め水道を建設したりと、当時藩がやるような公共事業を 私財でやってのけるほどの人物。
酒に酢酸菌が入ると酒が全部酢になるため、酒蔵にとって酢の醸造はタブーとされていました。しかし中野又左衛門は江戸で寿司が流行ることを察知し、酢の醸造を開始します。
当時江戸では寿司が流行り始めていましたが、米酢が高かったため、又左衛門は安価で製造できる酒粕から作る粕酢に着目します。
この粕酢が江戸のすし屋で評判となり、江戸前鮨が爆発的に普及した要因になったようです。
やはりいつの時代も常識を覆す革命家によって新しい価値が生み出されますね。
右側の赤い着物を着た人物がミツカン創業者・中野又左衛門です。
きっと、ものすごく江戸前鮨のファンだったことでしょう!
色々な常識を打ち破った中野又左衛門氏に多大なリスペクトを!
自宅への出張江戸前鮨はいかがでしょうか?
出張すし職人ガンジーは愛知県名古屋市・春日井市を中心に活動している出張料理人です。
出張料理・出張すしにご興味がある方は一度お問い合わせください!
寿司友会 Sushitomokai
イベント情報は各種SNSで発信しています。
出張すし、ケータリング、料理教室、コラボイベントについてのお問い合わせはWEBのお問い合わせフォームよりお願いいたします。
Facebook : https://www.facebook.com/sushitomokai/
Instagram : https://www.instagram.com/sushitomokai_gandhi/
Web : http://sushitomokai.com